top of page
執筆者の写真澤田みのり

初心者でもわかる!ピラティスの基本姿勢 「ニュートラル」と「インプリント」解説〜仰向け編〜

更新日:2024年11月8日



こんばんは! 国際中医師・ピラティス講師の澤田みのりです。


「ピラティスをやっているけど、これってどこに効いているんだろう?」「このやり方で合っているのかな?」と疑問に感じることはありませんか? じつは、そう感じる原因の多くはエクササイズ中の姿勢にあります。


ピラティスを効果的に行なうためには、正しい姿勢を理解することが不可欠です。


今回は、ピラティスの基本姿勢である骨盤の「ニュートラル」「インプリント」について解説します。(今回は仰向け姿勢の場合についての解説です。)


ピラティス初心者の方や、動画を見ながら自己流でやっている方は、ぜひ本記事を参考に、エクササイズ中の姿勢を見直してみてくださいね。

 

<<ニュートラルとは?>>

「ニュートラル」とは、その名のとおり「中立」を意味します。つまり、身体が緊張しすぎず、緩みすぎず、ちょうど良いバランスを保っている状態です。


身体が緊張しすぎると肩こりや背中の張りにつながることがありますし、逆に緩みすぎると姿勢を保てず、猫背になってしまうこともあります。


どちらも身体に負担をかけてしまう状態。ニュートラルな姿勢とは、余計な負担をかけずに身体を支える、理想的な姿勢なのです。


このニュートラルの姿勢のとり方は、基本的には両腰骨と恥骨が同じ高さになる位置


ASIS
両腰骨と恥骨を結んだ直線の図

両手で三角形をつくり、手のかかとが腰骨・中指が恥骨の上にくるようにして下腹部に置くとイメージしやすいでしょう。

両手でつくった三角形が、床と平行になるイメージです。

ニュートラルの確認
手のひらの三角形でニュートラルを確認

ただ、お尻の筋肉が大きい場合など、相当腰を反らせないと両腰骨と恥骨の高さがそろわない場合もあります。また、背面が緊張しているために、ニュートラルをとろうとすると背中が反ってしまう方もいるでしょう。

そのときは両腰骨と恥骨の高さに固執せず、腰や背中が緊張しない骨盤の角度をその人のニュートラルとします。

つまり、恥骨が両腰骨よりもやや高い位置にくる状態です。(このあと説明する「インプリント」に近い状態です)


ニュートラルな姿勢のポイント

  • 仙骨(下図の青枠の部分)の重さをマットにゆだね、仙骨と腰の間を長く伸ばす意識をもつこと。


仙骨と骨盤下部のエロンゲーション
仙骨と腰の間を長く伸ばす

その日その日で身体も変化します。そのときどきの身体の状態に合わせて、"その日のニュートラル" を探してみてくださいね。


 

<<インプリントとは?>>

「インプリント」とは、骨盤がやや後傾した状態腹圧を使って腰をマットにぴったりくっつけます。恥骨は腰骨よりやや高い位置です。

インプリント
腹圧で腰の下の空間を埋める「インプリント」

ここで注意したいのが、脚やお尻の力も使って骨盤を傾ける「後傾」の姿勢との区別です。

骨盤を無理に傾けようとすると、無意識に両足で踏ん張ってしまいがち。

骨盤の後傾
脚の力も使い骨盤を傾ける「後傾」

インプリントは身体をより安定させたいときに使う姿勢です。たとえば、ちゃんと腹筋が入っていない状態で手脚を空中で動かすとしましょう。

おそらく、手脚の重さや動きの反動にあらがえずに腰が反ってしまうと思います。腰が反ったまま動いてしまえば、腰痛など怪我の原因になりかねません。

怪我のリスクから身体を守るためには、体幹の安定が不可欠。


ゆえに、脚の力ではなく腹圧を使って骨盤を安定させるのが大切なのです。


(ちなみに、骨盤の後傾が悪い姿勢だと言っているわけではないのでご理解ください。あくまで、インプリントの説明のために後傾との区別をお伝えしているだけです。)


文字で読んでもしっくりこないかもしれません。

インプリントと後傾は、お尻や太もも裏側を触ると区別できます。

インプリントと骨盤後傾の確認
インプリントと骨盤後傾の確認

「インプリント」と「後傾」の見分け方

まず、ニュートラルの姿勢で上の図のようにお尻・太もも裏側を触ってみます。そのうえでインプリント(もしくは後傾)の姿勢をとり、触ったときの柔らかさをニュートラルの場合と比べることで区別します。


  • お尻・太もも裏側を触ると柔らかい(ニュートラルのときの柔らかさと同じ)インプリント

  • お尻・太もも裏側を触ると、力が入っていて硬い後傾


ぜひご自身で実践して、確認してみてくださいね。


注意点

「腹圧を使って腰をマットに付ける」と言うと、ぎゅうぎゅうに押し付けたくなるかもしれませんが、それは避けたいです。

大切なものを上から優しく押さえるようなイメージでやってみるといいでしょう。


 

<<ニュートラルとインプリントの使い分け>>

最終目標は、どんなエクササイズもニュートラルな姿勢で動けることです。しかし、ニュートラルな姿勢を維持できないなら、インプリントの姿勢で身体を安定させます。


つまり、

  • 姿勢を維持できるならニュートラル

  • 姿勢を維持できないならインプリント

ということ。


エクササイズをしていて、骨盤がグラグラしたり、腰が張ってしまったりするなら、まずはインプリントの姿勢から始めるといいでしょう。

特に反り腰の方はインプリントの姿勢が有効です。


 

<<まとめ>>

ピラティスでは、本来の機能的な身体を取り戻すことを目指して動いていきます。そのために重要なのが “正しい姿勢“ です。


無理な動きは身体を痛めたり、必要以上に筋肉を硬くしてしまったりします。それを防ぐためにも、正しい姿勢を保ちながら動くことが大切なのです。


正しい姿勢がどのようなものかを理解したうえで動けば、理想的な身体に近づくことができます。


「ニュートラル」と「インプリント」の違いをしっかり理解し、日々のエクササイズに取り入れてみてくださいね。


〜〜〜


背骨の土台となる “骨盤” を中心に、仰向けの際のピラティスの基本姿勢について説明しました。

土台が崩れていれば、その上に連なる骨組みにも支障をきたしてしまいます。そういった意味でも、姿勢の土台となる骨盤をどのように配置するのが大切になるのです。


今回は仰向けの姿勢にフォーカスしましたが、今後は立ち姿勢や横向き・うつ伏せの場合についても紹介していきますので、楽しみにお待ちいただけると嬉しいです!




メルマガ購読者募集中です!

週1回程度で、季節の養生やピラティスネタを配信中。


「カラダや健康に興味があるけど……まずは気軽にできることを知りたい」

という人

・最新情報を見逃したくない人


ぜひご登録ください✨

登録はページ下部の「メルマガ購読登録フォーム」から!


みなさまのご登録お待ちしております!


※シームーン®️の著作物(文章や画像等)を無許可で複製、転用、翻案すること(動画配信・音声配信を含む)を禁止します。

閲覧数:51回

Comentários


bottom of page